感染性腸炎”食あたり”

感染性腸炎

感染性腸炎

最近はコロナ禍で在宅時間が増え、テイクアウト、宅配が重宝しています。その一方で、診療をしていると、例年になく増えいてる病気があり、それが「食中毒」です。
食中毒の流行は季節で概ね分けることが出来、夏場は細菌性(バイ菌)、冬場にはウイルス性の食中毒が非常に増えます。ただ、地方で秋にキノコ、春に山菜を採る地域では、これらが原因の自然毒による食中毒もあり、日本では1年中発生しているのが現状です。

感染性腸炎

統計的には、流行しやすいのは順番にカンピロバクター、アニサキス、ノロウイルスです。最近は熟成肉、ジビエが原因になることも話題になっています。
細菌性腸炎は、①からだの中には入らず、小腸内の腸管で毒素を産生するタイプ(黄色ブドウ球菌など)と、②細菌が直接小腸の粘膜内に入りこむタイプ(ウイルスやカンピロバクターなど)、体の中で毒素を産生するタイプ(腸管ビブリオなど)があります。粘膜に入りこむタイプは粘膜を徘徊するので、下痢だけでなく微熱、発熱、血便になることがあります。
日常診察では、季節を加味しながら、発熱、下腹部の腹痛と下痢の場合は、細菌性腸炎(バイキンが原因)を疑うことが多いです。ウイルス性は胃にも症状が出やすく、胃の痛みと吐き気、嘔吐が強い時に診断することが多いです。それ以外の症状として、微熱、頭痛、めまい、吐き気、ムカムカ感、食欲不振があります。

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…岩畔慶太 …岩畔彪 …非常勤医師

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