大腸カメラ(大腸内視鏡検査)について
先端にカメラがついたスコープを肛門から挿入し、アコーディオンのような120cmほどある大腸全体の粘膜の様子を医師が直接観察することができる検査です。大腸がんや前がん病変である大腸ポリープ(腺腫)といった大腸の疾患はほとんど自覚症状が無く、気づかないうちに進行してしまっているようなケースが多く、早期の大腸がんや大腸ポリープ、炎症性腸疾患などの病変を発見できる唯一の手段である大腸カメラ検査の有効性は高いものがあります。健診の検便検査で「便潜血陰性」であっても、内視鏡検査をお受け頂き、大腸腫瘍が見つかることもあります。
当院では、全ての内視鏡検査を経験豊富な内視鏡専門医が、患者様の負担を最低限に抑えるため、迅速でありながら精緻な検査を行っておりますので、安心してご相談ください。
大腸カメラ検査を受ける重要性
近年、日本では大腸がんは罹患者数、がんの部位別死亡数でも常に男女ともに3位以内と上位の方にあり、その数は食事の欧米化などの要因で、いまだ上昇傾向にあるという報告があります。
一方で、大腸がんは早期のうちに発見すれば、内視鏡による処置だけでも完治できる比較的治しやすいがんなのですが、早期のうちはほとんど自覚症状がなく気づきにくいのも特徴の一つです。この早期の大腸がんや、放置すると悪性化して大腸がんになってしまう可能性のある大腸ポリープ(腺腫)を確実に発見できるのが大腸カメラ検査です。
また、発見された疑わしい組織は採取し病理組織検査で確定診断に結びつけることが可能で、大腸ポリープはその場で切除すれば将来のがん化を予防できます。
がんの発症リスクが高まってくる40歳程度を過ぎたら、おなかの痛みや下痢や便秘の便痛異常がなくても、定期的な頻度で大腸カメラ検査を受け、自分の腸内の健康を確認する必要があります。
当院の大腸カメラが選ばれる理由
特徴1 経験豊富な内視鏡専門医による大腸カメラ検査
もし検査の途中で大腸ポリープが見つかったときは、その場で切除する日帰り手術も対応しています。
※ただし、ポリープが大きすぎる場合や、数が多い場合など、出血のリスクを避けるために、連係する入院設備のある医療機関での切除手術になることもあります。
当院では内視鏡専門医・消化器内科専門医・総合内科専門医の資格をもった医師が全ての内視鏡検査を実施しています。
特徴2 苦痛の少ない鎮静剤を使用した大腸カメラ検査
特徴3 最新の内視鏡システムを導入
内視鏡システムの開発では世界的に定評のあるオリンパス社の上位機種であるEVIS LUCERA ELITEを導入しています。この機種は、NBI(Narrow Band Imaging)という同社特有の技術で疑わしい病変を観察しやすくなっており、また視野角も170度と広いため、しわの多い大腸内部を見落とし無く検査することができるという特長があります。経験豊富な医師がこのシステムを駆使することによって、素早い検査と正確な診断を両立させることが可能になりました。
特徴4 リカバリースペース完備
特徴5 炭酸ガス送気
大腸は曲がりくねって、ひだが多く、陰になって粘膜の死角ができることがあります。それを避けるため、検査中は腸内に気体を送り込んでひだを伸ばすようにしています。気体には従来は空気をそのまま用いていましたが、空気では排出効率が悪く、検査後のお腹の張りの原因となっていました。当院では、気体として空気のかわりに炭酸ガスを使用しています。炭酸ガスは空気の200倍吸収が早く、また吸収した炭酸ガスは呼気とともに体外にすぐ排出されます。そのため、検査後のお腹の張りを大きく低減できるようになりました。
特徴6 胃と大腸の同日検査可能
特徴7 大腸ポリープの日帰り切除手術
特徴8 平日は夜8時まで診療
当院の大きなメリットの1つが、平日は夜8時まで診療していることです。検査前の御相談、下剤の受け取り、検査後の病理結果の御説明など、仕事帰りでも診療しており、とても利便性があるクリニックです。
特徴9 土日の診療・検査に対応
特徴10 学芸大学駅徒歩1分で通院に便利な立地
特徴11 胃カメラ・大腸カメラは24時間WEB予約可能
当院では24時間、専用Webページから内視鏡検査のご予約が出来ます。「内視鏡検査を受けてみたい」と思われたら、すぐにご予約が可能です。
(※大腸カメラは検査のために下剤の処方が必要です。検査予約日の7日前には必ず一度ご来院のうえ、下剤のお受け取り・検査前日のお食事の注意点・検査費用などのご説明もさせて頂きます。)
検査で分かる疾患
大腸の粘膜を隅々まで直接観察することで、さまざまな疾患を発見したり、確定診断したりすることができます。その中でも、初期症状がほとんどあらわれない、大腸がんや、その前がん病変である大腸ポリープ(腺腫)を唯一、確実に発見できるのが大腸カメラ検査です。
大腸がんの発症が増えてくるのは50歳ごろからです。しかし、生活習慣病やメタボリックシンドロームのリスクが高まる40歳をすぎると大腸ポリープも発症しやすくなります。大腸ポリープはゆっくりと大きくなって中にはがん化していくものもあります。40歳を過ぎたら、定期的に大腸カメラ検査を受診することをお勧めします。
また、大腸がんはある程度遺伝的要素もあると考えられています。血縁の家族が大腸がんに罹ったことがある、大腸ポリープが見つかったことがあるといった方は、40歳に満たなくとも早めに定期的な検査を推奨しています。
検査で見つかる主な疾患
- 大腸がん
- 大腸ポリープ
- 虚血性大腸炎
- 潰瘍性大腸炎
- クローン病
- 大腸憩室
- 過敏性腸症候群 など
検査の流れ
Step1 検査当日朝
Step2 ご来院後
(電気メスを使った治療をする場合があり、金属の入った下着を着用している場合には脱いで頂き検査を行います。)
Step3 前処置
苦痛を軽減する鎮静剤や消化管の動きを抑える注射などを投与します。Step2 検査
Step4 検査後
鎮静剤を使われた場合には別室のリクライニングチェアで、鎮静剤の効果が消えるまでお休み頂きます。
Step5 ご説明
(組織検査を実施した場合、病理検査の結果は1週間後に再診して頂き説明となります。)
大腸カメラ検査の安全性・注意点
検査を行うにあたっては、細心の注意を払って検査を行います。ごく稀に以下の様な事が起こる場合(偶発症)があります。その場合には、保険診療上での診察であることから、費用を負担して頂くことになります。
- 使用した薬剤によるアレルギーショック・気分不快など:一時的なものがほとんどですが、ごく稀に重篤な状態になる場合があります。以前に使用した薬で具合が悪くなった場合には、必ずお申し出ください。
- 前処置(下剤内服)に伴う腸閉塞と腸管穿孔(1000万人に1人)
- 検査中の出血・腸管穿孔:観察のみの場合(1万人に4人)、治療中の頻度(1000人に2人)
検査の費用
保険診療で行った場合の検査料金の概算は、下記の通りです(あくまでも目安となります)。
当院はクレジットカードの対応しておりませんので、現金での会計となります。
また、検査備品(紙オムツなど)のため、自費で別途500円を頂戴しております。
3割負担 | 1割負担 | |
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事前の診察・検査薬代(下剤) | 約3,000円 | 約1,000円 |
観察のみ | 約6,000円 | 約2,000円 |
炎症、潰瘍などの組織を行った場合 | 10,000円~20,000円 | 3,000円~6,000円 |
ポリープ切除を行った場合 | 25,000円~30,000円 | 10,000円前後 |
- 急なご予定、体調変化などで、当日の検査が出来ない場合には、分かり次第必ずご連絡ください
- ご不明な点がありましたら、医師、スタッフにお気軽にご相談ください